2021.04.17 15:53脂質異常症(高脂血症)①概要 血清コレステロールや血清トリグリセリドの異常高値を指す高脂血症と、HDLコレステロールの異常低値などを総称して脂質異常症と呼ぶ。脂質異常症は長期にわたって無症状で経過する一方で、無治療で放置することにより動脈硬化が徐々に進行し、結果として心筋梗塞、脳梗塞などの重大な合併症を引き起こす。②原因 原因は、生活習慣、遺伝的要因、そのほか糖尿病などの基礎疾患、薬剤によるものとさまざまである。いずれの原因であっても、病状を悪化させる要因であるのは高LDL、低HDL、高トリグリセリド血症である。遺伝性で代表的なものとして家族性高コレステロール血症が挙げられる。表現型分類においてⅡ型として分類され、増加するリポ蛋白がコレステロールである点が他の高脂血症と異な...
2021.04.17 15:26糖尿病①概要 糖尿病とは、インスリンが分泌されなくなる(インスリン分泌障害)、またはインスリンは分泌されるが効きにくくなる(インスリン抵抗性亢進)などのインスリン作用不足によって、血中から細胞へ糖を取り込めなくなり、慢性の高血糖となる疾患である。②原因 糖尿病はその成因により大きく分けて、1型糖尿病と2型糖尿病に分類される。前者(1型糖尿病)はインスリン分泌障害によるインスリン分泌量の絶対的不足が原因である。インスリンは膵臓のβ細胞から分泌されるが、これが自己免疫などによって破壊され分泌不全に陥る。 一方、後者(2型糖尿病)は、インスリン抵抗性が増すことによってインスリンの効果が十分に得られないことに起因する。生活習慣の乱れが原因である場合が多く、糖尿病全体...